多くの皮膚疾患に痒みはつきものです。痒みがあるとつい掻きたくなります。搔いたり擦ったりすると皮膚は傷みます。痒みも強くなるのでまた搔きたくなります。原因は様々で、化粧品によるかぶれや擦り過ぎ、皮膚の乾燥、アトピー性皮膚炎、ストレスなど原因に併せて治療をしていきます。

皮膚が赤く盛り上がり、痒みを伴うことが特徴です。食べ物や薬剤、感染症など原因がわかるものとはっきりとした原因がわからないものがあります。原因がわからないものが7割を占めます。一般的には抗ヒスタミン薬内服で治療を行います。

足の裏にできる硬い角化です。原因は靴と足の不適合によるものやスワリダコなど生活習慣で生じるものがあります。専用の削り器や硬い角化を柔らかくする貼り薬などで治療を行います。

熱いのものに触れたときにおこります。10歳未満の子供に多いですが、最近は湯たんぽや電気あんかなどと長時間接触した場合におこる低温やけども増えています。すぐに流水や水道水で濡らしたタオルにより30分以上冷やします。冷やすことで病変の広がりを防ぎ痛みを和らげます。できるだけ早く受診しましょう。やけどの深さによりますが、治るのに2週間以上かかる場合は痕が残りやすくなります。

白癬菌というカビ(真菌)の1種が皮膚や爪に棲みついておこります。治療は抗真菌薬の外用や内服を行います。

皮脂分泌が活発な部位におこります。顔や頭などに多く見られます。顔や頭が赤くなり、軽い痒みを伴います。マラセチア菌が悪化因子として注目されています。塗り薬で治療を行いますが、治療が長期になることもあります。

ヘルペスウィルスの1種である水痘帯状疱疹ウィルスが原因で起こります。症状は一定の神経支配領域に一致した皮膚に沿って帯状に小さな水ぶくれが多数出現します。一般に体の左右どちらか片側にのみ症状が出ます。体のどの部分にもできますが、顔面に生じた場合は眼症状や顔面神経麻痺等合併することがあり注意が必要です。治療は抗ヘルペスウイルス薬の内服や点滴が行われます。

銀白色の鱗屑(皮膚の粉)を伴い、境界がはっきりした盛り上がった紅斑と呼ばれる紅い発疹が全身に出ます。乾癬の患者さんの90%位がこの症状です。できやすい部位は慢性の機械的な刺激を受けやすい頭部、肘・膝、臀部、下腿伸側などです。出たり消えたりを繰り返しますが、内臓が悪くなったり、生命に関係することはまず心配ありません。病気の原因は免疫異常などが考えられています。昔は日本人には極めてまれと考えられていましたが、徐々に増加傾向にあります。白人では人口の2-3%といわれており頻度の高い皮膚病として知られています。

円形の脱毛斑が生じる後天性の脱毛性疾患です。毛に対する自己免疫疾患と考えられており、その他の自己免疫疾患を合併することが知られています。また、アトピー性疾患(気管支喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎)との合併率が高いことも知られています。

思春期以降に発症する顔面、胸背部の皮脂の過剰分泌と皮脂の出口である毛穴の部分が角化から皮脂が毛穴の中に詰まってしまった状態から起こります。軽症の状態でも痕が残りますが、軽症のうちに治療をすることで痕が残りにくくなることがわかってきています。

蜂窩織炎、脇汗、手足の多汗症、酒さなど。